「ドイツのような保護シェルターを作りたい!」保護活動の理想を実現したら、街が変わった。

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名古屋市瑞穂区にある、ねころびさんにお邪魔しました!
殺処分ゼロを目指してTNR活動を広める活動を行う傍ら、「ふれあいシェルターねころば」を運営し、子猫から成猫まで60匹前後の猫を保護しながら里親探しを行っています。

2016年に衰弱した2組の野良猫親子を保護したのが開業のきっかけとHPに書いてありましたが、それ以前から保護活動は行われていたのでしょうか?

「子供の頃から弱っている動物を見つけたら保護するなど、個人的には何回か活動する機会はありました。本格的にボランティアなど始めたのは2016年からです。
最初は、私が1匹・2匹保護したぐらいで変わることなんて無いだろうと考えていました。今の場所に引っ越しをしてから沢山の野良猫を見るようになりました。
中には石をぶつけられている子達もいて…。
そういった光景を見ていると、『やらなきゃいけないな』と思ったのもきっかけの一つです。

今は活動の甲斐もあり、状況が改善しています。街ぐるみで保護の体制を整えたり、神社で餌場やトイレの環境を提供して頂いています。一定の理解は得られていると感じています。」

場所を移られてから活動に変化はありましたか?

「以前は、多頭飼い可能なマンションで運営していました。誰でも来ることが可能な現在のシェルターを開設してからは、譲渡率も上がりました。『飼いたい』という意思のある方は、その日に決めていただける事も珍しくなくなり、譲渡会を行うよりも効率的になった部分もあります。ただ、広くなった分保護数も倍になってしまいました。常にいっぱいです。」

現在の運営の体制や活動状況について聞かせてください。

「スタッフが6人、ボランティアさんが10名ぐらいいますね。
スタッフと自己資金を出し合いながらここを運営しています。ボランティアさんは、個人でも活動されている方も多いです。シェルターの猫たちのお世話・自宅での預かりなどを協力してくださっています。
今は、SNSでの活動報告がメインとなっています。HPから支援が出来る仕組みを整えています。 保護活動をするにあたっては、ボランティアベースだという考えが広まりすぎている現状があります。活動に必要な費用を募ろうとしても『詐欺だ』『自分の生活費に使っている』などの意見を多数見てきたこともあり、なかなか実践できないのが実情です。
私達の施設では『なるべく自分たちの収益の中でやっていこうという!』との気持ちがあります。みんなで、できるだけ固定費を抑えるなど努力はしています。ここも貸してくれる方を募った結果、空き家だったこともありすごく良心的な賃料で貸していただいています。」

では、毎月の活動は支援してくださる方たちのおかげもあり、順調なのでしょうか?

「実際のところ、まかなえているのは半分…程度でしょうか。
『ねころびの活動を支援したい』と考えておられる方からご協力いただけると嬉しいなと思います。」

なるほど。今一番困っている事は資金的な部分が大きいということですか?

「特に医療費ですね。資金的な問題で諦めてしまえば、仕方ないという判断にもなります。助けてあげようと思えば様々な経費がかかるのは必然ですね。」

行政からの助成などはないのでしょうか?

「ありませんね…。保護した後に行政からのケアは全くありません。議員さんには何度かお願いしている状況です。
その方の事務所で譲渡会を開いたこともあり、『保護活動に助成がないのはおかしいよね』という認識は持っていただいているようです。
制度の策定までには色々と協議も必要ですし、議題に上げていただくまでには、まだまだ時間がかかりそうといった印象です。」

色々な面でご苦労が多いかと思いますが、活動をしていて「良かったこと」「苦労していること」について聞かせてください。

「沢山の命を救ってあげられること、ずっとのおうちを見つけられたときの猫の幸せそうな姿や『ご縁をありがとう』と感謝された時に、すごくやりがいを感じます。

苦労していることは、お掃除やご飯や砂もすぐ無くなってしまうので、資金のやりくりや、週に何度も病院に行くことでしょうか…。
活動以外にスタッフ全員普段は仕事をしています。終わってから集合して23時、24時ぐらいまで掃除などしています…笑。休みの日は、譲渡のお届けに行ったり、譲渡会に参加したりするので、休みがないという状況ではあります。」

お休みがないのは大変ですね‥羽を伸ばしたくなる時はありませんか?

「休みたいという気持ちよりも、動物たちが気になっちゃいますね。スタッフさんは、休みたいと時々嘆いています…笑。」